2009年1月19日月曜日

おいど

 或る短歌の会、或る方の作品の中に「尻」という文字があり、これを「いしき」と読むのだと作者から説明があった。「尻(いしき)」である。尻は「しり」や「けつ」、また今の「いしき(日常使う言葉ではない。)」と言う他に、昔京都で丁稚奉公(こんな言葉も死語になりつつある。)をしていた時代に「おいど」というのをよく聞いた。この「おいど」はおいどの大きいおばさんが使う時に生き生きとする言葉だ。 しかし「おいど」は何故「おいど」と言うのか?
 この言葉を調べてみたくなった。愛用の広辞苑には:「おいど」婦人語【御居処】、これだけしか載っていない。「おいど」は「御居処」と書くことが分かった。居は居ること、座ることの意味である。身体のなかで座るときに一番使う箇所(処)は尻である。おいどは尻のこととなる。 しかし、現在では京都でもあまり耳にしない。強いて京都っ子がる人が使うぐらいではないか?因みに短歌作品の中に出てきた「いしき」は、「居敷き」と書き、着物の尻の部分などに補強の為にする「あて布」のことを言う言葉らしい。これが尻を遠まわしに言いたい時に使うようになったらしい。

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