2009年1月19日月曜日

あやにく

 寒さはまだまだ厳しいが、陽ざしは明るくなってきた。クルマのラジオから「早春賦」の曲が流れている。思わず口ずさんでいる。「早春賦」【作詞】吉丸一昌【作曲】中田章

1 春は名のみの 風の寒さや  谷の鴬 歌は思えど  時にあらずと 声も立てず  時にあらずと 声も立てず
2 氷解け去り 葦(あし)は角(つの)ぐむ  さては時ぞと 思うあやにく  今日もきのうも 雪の空  今日もきのうも 雪の空
3 春と聞かねば 知らでありしを  聞けば急(せ)かるる 胸の思いを  いかにせよとの この頃か  いかにせよとの この頃か

この2番の歌詞の「あやにく」が私は分からなかった。「あやぎく」と聞えて手帳に「あや菊」とメモをした。春浅い時期に咲く菊だろうと思っていた。家に帰ってから調べるが、どうも違う。「早春賦」の歌詞を検索で出してみると「あやにく」となっている。「あやにく」とは何だ?今回は「あやにく」を探検。
 広辞苑にもちゃんと載っている。
あや-にく【生憎】①憎らしく思われるさま。意地がわるいさま。(へえーっ?)あなにく。山家集「あなーの花の心や」②あまりにも甚だしいさま。大鏡時平「帝の御おきてきわめてーにおはしませば」③折わるいさま。間がわるいさま。あいにく。重之集「ーなるや今朝の降る雪」ーごころ【生憎心】憎む心。腹立たしい心。意地わるい心。源行幸「いとけしからぬ御ーなりかし」
 「文菊」でも「綾菊」でも「彩菊」でもなかった。

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